
みなさんこんにちは。ガノー(Ganohr)です。
前回開発し公開した「Pome - Pomera OPML Converter - ぽん。」は、ポメラDM200(KING JIM、https://www.kingjim.co.jp/)のアウトライン編集機能に限定したツールです。それによって様々な制限・注意事項がありますので、今回はその点を書きます。また、便利な裏技がありますのでそちらも公開します。
そして、近々のバージョンアップの想定もこちらに記載します。
更新履歴
2016/10/18 公開
もしあなたが仕様や次期バージョンの想定などに興味がない場合は、前半をスキップして頂いて、後に続く裏技のみを読んで頂ければ幸いです。
またもしくは、こちらの記事をお読みなるのも良いかもしれません。



制限事項
それでは、「ぽん。」の制限事項を紹介していきます。
各々のアウトラインツールが「OPML」に設定した内容が除去される
ヘッダーは全て除去される
ヘッダー属性というのは、文章のタイトルや、アウトライン編集ソフトの内部情報などが保持される箇所です。「ぽん。」ではこの情報を基本的には全て除去してテキストファイルへコンバートします。
例えば、「タイトル・作成日・更新日時・作成者・作成者連絡先(メール)」などの情報もOPMLには設定できますが、テキストファイルには反映されません。
この一番の理由は、「ヘッダー情報を入れ込むと、入れ込んだ書式を気にしだす」からです。
そして、そもそもタイトルはファイル名で示せばよく、更新日時もファイルプロパティ(ファイルの情報)に含まれています。また、それらの情報を内部にほしいのであればアウトラインの項目として入れ込んでしまえばコンバート時にも有効だからです。
もしこれをソフトで行うと、入れ込んだヘッダー情報を双方向でコンバートするとなると、利用者が自由に編集できなくなってしまいます。
そうした観点から、ヘッダー情報は基本的にコンバート時に用いません。テキストをOPMLへコンバートする時にのみ、ファイル名がタイトルであると仮定して入れ込みます。
なお、生成したOPMLをBEITEL(バイト、https://beitel.carabiner.jp/)で開くとタイトル属性が自動的に第一階層として変更され、その他の内容が全てそのノードに含まれるように変更されます。
この状態でOPMLを保存すると、利用者の多くの方が想定しているアウトライン構造ではなくなっているはずです。
そのため、BEITELで勝手に追加されたトップレベルの階層を、「ぽん。」側で自動解除する処理が含まれています。
ノードの状態などが除去される
例えば、BEITELなどでは、ノードのチェック状態をOPML内部に保持することができますが、「ぽん。」ではこの状態を認識せず、テキストのコンバートには使用されません。そのためTODOメモ(やることや仕事のリスト)といったものの管理用途に現状使用できません。
その理由としては「OPMLに保持される内容はアウトライン編集ソフトによってまちまち」だからです。
(2019/02/12) 最新版の「ぽん。」は、ノードのチェック状態のみ対応しています。

次期バージョンアップ
しかし、「チェック状態の扱いは他のソフトでも殆ど統一されていること」や、「ポメラがUTF-8対応し、☑記号なども扱えるようになる(筈、到着後仕様を検証する)」ことを鑑みて、次期バージョンではノードのチェック状態を項目の頭に入れ込んで、OPMLとテキストでチェック状態も相互に変換できるようにします。
例えばポメラ側では、☑記号を「読み:ちぇっく」などで登録したり、付箋機能に登録しておいたりします。そして、この記号を文の頭に入れるとノードをチェック状態にします。また☑記号を消すか□に置き換えるとその状態を解除できるといった具合です。
ポメラでTODO管理も行いたい方は少々お待ちください。
(2019/02/12)対応しました。
↓ 最新版の「ぽん。」の仕様とダウンロードはこちら ↓

裏技
続けて、裏技を二つ紹介します。
どちらも、「ポメラDM200で大量に文章を書いて、アウトライン編集ソフトで一気に相互運用したい」という、いわゆる”通”向けの機能です。
最前面表示固定機能
最前面表示固定機能というのは、「ぽん。」を常にアプリケーションの手前に出しておく機能です。こうすることで、OPMLとテキストファイルへのコンバートを何回も行いたい場合便利になります。
やり方は簡単です。ソフトの下にある
- 【ポメラ】のめとみみ。ganohr.net
と
書かれている領域を「素早くダブルクリック」します。素早くですよ! 遅いと、このサイトが起動します(笑)。
なぜショートカットキーやボタンなどで呼び出せるようにしないのかというと、その理由の半分は「遊び心」です。「当サイトの普及用に開発しているソフト」ですので、「たまにサイトが起動しても怒らないでくださいね(^^;)」ということです。
また、残り半分は、「やっぱり初心者の方が何も考えないで使って欲しいと思っているため、画面からボタンを無くしたかった」のです。このコンセプトを貫いた結果、とてもシンプルな見た目のソフトになりました(シンプル過ぎ?)。
しかし、この最前面表示固定機能は、使用頻度は低くても便利な機能であることは間違いないと思います。必要な時は利用してみてください。
複数ファイルの一括変換機能
「ぽん。」はポメラDM200を使い倒すような”通”に使い続けてほしいという思いで開発しています。
そのための一つの機能が「複数ファイルの一括変換機能」です。
10個~20個のファイルを一括変換できますので、大量に変換したい時にも面倒はかかりません。
しかも、上書きとなる場合に一回一回確認をさせることもできますが、全て上書きさせても良い場合は、その時の上書きの警告を発生させないようにすることもできます。。
次期バージョンアップ
「ぽん。」の複数ファイルの一括変換機能は確かに便利ですが、「OPMLファイルとテキストファイルを同時にドラッグ&ドロップした場合」でも、処理を行ってしまう問題があります。
これは「ぽん。」側で注意してあげないといけません。なぜなら、例えば「test.opml」と「test.txt」を同時に処理しようとした場合、先に「test.opml」の方をコンバートしてテキストファイルを上書き処理してしまったけれども、本当は「test.txt」を処理するだけでよかったといった場合に思わぬ結果を招いてしまう恐れがあるからです。
しかし、かと言って保存前にバックアップする処理などを搭載すると「バックアップの管理」にまで頭を回さないといけません。そうなると利用者も定期的に不要になったバックアップを削除する必要が出るなど、負担が増えます。そもそも、当ソフトのコンセプトである「シンプルさ」が失われます。
そこで、次期バージョンでは「OPMLとテキストファイルが混在して指定された場合、警告のみを行って処理しない」ように改修します。これで、シンプルさは保ちつつ、混在したファイルを一括処理してしまうような誤操作は減らせるはずです。
(2019/02/12)対応しました。
↓ 最新版の「ぽん。」の仕様とダウンロードはこちら ↓

その他のバージョンアップ想定
TACTを用いたCSVの相互変換
現在、DM200でむりやりにでも表を扱うために、TACT(Table of Adjusted Columns Text、タクト)仕様を策定し、「ぽん。」に搭載する想定を行っています。このタクトが搭載されると、CSVファイルをTACTで表現されたテキストへ変換し、CSVをむりやり編集するよりはDM200で比較的扱いやすくなります。

TACTの命名は、TEXTと響きが似ていることに由来します。
FreeMind(マインドマップ)への対応
階層付きテキストファイルとFreeMind(https://osdn.net/projects/freemind/)の形式である「mmファイル」との相互変換を想定しています。マインドマップであっても、簡単な表現のみに止めれば、これはアウトライン形式であると見なせます。
なお、FreeMindのmmファイルは、他のソフトでOPMLを出力することが出来ます。一応の対応候補ではありますが、現状でもコンバート可能であるため、対応としては遅くなります。

ただし、この時の枝の出力順序は作成した順番固定でしか出力できません。
(2019/02/12)対応しました。
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最後に
ポメラDM200は、執筆専用マシーンとしてはかなり魅力的です。当サイトの管理人は、
ポメラDM200に対して、アウトライン編集ツールとしてかなり期待しています。カラフルな環境ではないものの、十二分な編集環境と言えます。
また、それにも勝るモビリティ(携帯のしやすさ)を備え、
連続無充電で18時間動作という、十分なバッテリー性能。それでいて長文を打っても疲れないこと。いちいち通知オフ設定やオフにした設定を元に戻す操作などが不要なことも理由です。
当サイトの管理人が記事を書くとどうしても長くなってしまいます。
この記事は比較的短い記事ですが、それでも全角半角1字換算で4千字を優に超えています。
長文のブログや小説を書いている方々には、ポメラはとても使えるツールになるのではないでしょうか。 そして、そのためにも専用のアウトライン編集ソフトと相互運用できる「Pome - Pomera OPML Converter - ぽん。」は存在意義があると考えています。
また、「DM200は表機能がなくなったのが残念だ」と嘆いている方や、マインドマップを使っている方にも訴求効果が生まれるようバージョンアップを続けていきます。
今後のバージョンアップを気長にお待ちいただけると幸いです。
以上、ガノー(Ganohr)でした!
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