待ちに待ったDM200。 http://www.kingjim.co.jp/ より引用。

【DM200】バッテリー周りを推定し、電池廃止理由やスペックを!

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ポメラDM100からDM200への変更。ポメラについて知っている方々は「今時珍しい乾電池駆動のガジェット」というイメージを持たれていたと思います。それが、DM200となりバッテリー内臓型へ変更されました。

某掲示板ではこの変更は賛否両論です。これを受けて、「DM200は乾電池駆動じゃないから売れない」とか、「乾電池駆動じゃないポメラはポメラじゃない」といった意見が多数を占めています。もちろん、「バッテリー内臓は慣れれば問題ない」といった意見や「エネループを使い慣れていたらこの変更は納得がいく」といった意見もあります。

かくいう私は「用を供してくれれば、正直どちらでもいい」と思っています(‥‥ごめんなさい^^;)。

しかしそうすると、次のような疑問が出てきます。

なぜDM200は乾電池駆動ではなくなったのでしょうか。それは時代のニーズ・流れからでしょうか?

というわけで、今回はDM100とDM200の消費電力量を推定し比較することで、この問いの答えを「想像」してみたいと思います!
(この記事は5分~15分程度で読むことができます。)

要約

今回の推定結果を要約します。

 

  • DM100の連続駆動時間はエネループで12.5時間である
  • DM100の消費電力量は300mWh前後である
  • DM200の連続動作時間には二つの可能性がある
  • DM200のバッテリー容量は非公開だが今回は仮に推定した
  • DM200の消費電力量はDM100の10倍~20倍の可能性が高い
  • DM200の消費電力量からスペックを予測。CPU:700MHz/RAM512MB以上か
  • DM200は結論として乾電池じゃ物理的に無理なのかもしれない

それでは、次の節より本題に入ります。是非ともゆっくりとお読みください!

 

DM100のバッテリー周りの仕様のおさらい

今回の話を行うために、まず前機種であるDM100のバッテリー仕様をおさらいしましょう。

DM100のバッテリー仕様
DM100のバッテリー仕様

 

  • 単三アルカリ乾電池2本で約30時間動作
  • 単三エネループ2本で約25時間動作
  • リチウムコイン電池(CR2016)が必要

 

 

連続使用時間ではない!

DM100利用者の多くの方々が誤解していることがあります。それは、ポメラDM100は連続で30時間も使えると思っていることです。

これは、正直に言って「言葉・数字のマジックに踊らされている」と言わざるを得ません。私と同じく「仕様書を読むのが好きなポメラニアン」なら知っていることですが、「ポメラDM100はエネループで連続12.5時間前後から、アルカリ乾電池で連続15時間前後」しか動作しないのです

では、「なぜ30時間だとか25時間だとか表現されているの?」でしょうか。

これは、マニュアルにも明記されており、要するに「使用している時間と使用していない時間(蓋を閉じている時間)を2時間おきに繰り返して計測した」値だからです。

言ってしまえば「半分も使ってない時間が入っているせいで、見かけ上の動作時間が伸びているだけ」なのです。もちろん、それでもたった2本の乾電池で、連続動作時間12.5時間とか15時間というのは驚異的です。ポメラDM100が出た2011年代は、フィーチャーフォン(いわゆるガラケー)からスマートフォンへの移行過渡期で、まだまだバッテリーが弱い時期でした。朝から晩まで、数回のメールと1回・2回の短い電話と、あとは待機させているだけという状態なのにバッテリー残量がほとんど空になっているような時代でした。

 

 

忘れてはいけないコイン電池の存在

続けて、忘れてはいけないのが「コイン電池」の存在です。これはCR2016というコイン電池がポメラDM100の中には内蔵されています。ポメラを実際に買っていて使用している方なら、使い始める時に、「絶縁フィルムを抜き取る作業」を経験しているはずです。

DM100を使い始める時に、引き抜いたアレ。
DM100を使い始める時に、引き抜いたアレ。

 

この電池は「バックアップ電池」と呼ばれているものです。簡単に説明すれば、「待機状態中に、内部の時計を動かして時刻を保持していたり、(通常は)内部の設定などを保持していたりする」ものです。

このバックアップ電池が動作に必要な設定や時刻などを覚えているため、不具合を起こしたときはこの設定をリセットして使う必要がありました。

2016/10/24 追記はてブコメントでご指摘頂きましたが、DM200のバックアップ電池の用途は時刻の保持のみに使われています。ご指摘多謝です。

 

DM100は単三電池2本とコイン電池1個で運用していた

以上のことをまとめると、

  • DM100は単三電池で連続12.5時間~15時間程度動作した
  • DM100はコイン電池(CR2016)も使って動作していた

ということです。これは、DM200のバッテリー性能を比較するうえで重要な情報となります。

 

 

DM100の1時間当たりの消費電力を逆算する!

さて、前節でDM100のバッテリー周りの仕様を確認したので、これを使えばDM100の一時間当たりの消費電力量(mWh)が算出できますので計算してみましょう。

 

推定式は簡単

消費電力量の計算と聞くと、難しい計算が必要に感じるかもしれませんが、そこは単純化して考え、概算が出ればよいと割り切りましょう。

そうして、以下のように推定式を定義します。

消費電力量(mWh) = エネループの総電力(mW) × 2(個) × 効率 ÷ 駆動時間(h)

これをもとに計算を続けます。

 

エネループの総電力(mW)の計算

まず、エネループの総電力を求めましょう。また、リチウム電池の内部抵抗値などは今回は無視します。

 

容量の計算式

理科の実験や化学の科目の中で、以下のような計算式を見たことはあると思います。この簡単な式を用いてエネループの総電力量を求めます。

電力(W)=A(アンペア) × V(ボルト)

 

エネループのスペック

エネループは「1.2V」の「1900mAh」です。したがって

1.2V × 1900mAh
∴ 2,280mWh

という値が導き出せます。

 

効率

さて、次述した式中にあった効率という項目を考えるのですが、これは0.8であると仮定します。

ポメラDM100の液晶モジュールの詳細な情報は出ていませんが、3.3Vで動作しているものと仮定すると、経験的に3.0V~3.3V前後あれば動作するものと考えられます。しかし、エネループ2本を直列に繋いだだけでは2.4Vにしかならず、少なからず3.0V以上へ昇圧する必要があります。ここでいう昇圧というのは、電源電圧を動作電圧まで高めることを意味しています。ただし、この昇圧をすると若干のロスが起こってしまいます。

この時のロスを示す値として、

:2.4 ÷ 3.0 ≒ 0.8

という値が得られるため、これを仮に使用します。

 

実際に算出する

2,280mWh × 2 × 0.8 ÷ 12.5h = 291.84mWh

となります。この消費電力量はやはり非常に少ないと言えます

※ なお、2.8Vのみに昇圧していると推定しても313.728mW程度でしかありません。

※ アルカリ単三乾電池の連続動作時間のみをもとに推定しても300mW~360mW程度であるので、この推定によって得られた値はおおよそ近しいものと思われます。

 

 

DM200の電源周りの仕様を確認する

さて、続けてこの記事の本題である「DM200」の電源周りの仕様を確認します。

DM200のバッテリー周りの仕様
DM200のバッテリー周りの仕様

 

 

 

ん? どういうこと??

この仕様をみて、不思議だと思いませんか?

それは、DM100にて書かれていた「2時間キー入力/2時間待機状態での換算」という但し書きがないことです。

性能を比較するときは前機種と同じ計測方法を踏襲するのが通常です。しかし、それが書かれていないということはとても不思議です。

これは

  • 同じ計測条件下で18時間と算出したか
  • はたまた異なる計測条件下で18時間と算出したか

のどちらかになるというわけです。

 

 

DM100と同じ計測条件下の値であった場合

この場合、連続動作時間は9時間しかないことになります。いや、仕事が8時間であると考えれば、十分かもしれませんが。ただこれではポメラとしてのブランドとしては物足りないと考えます。一応、消費電力を計算するうえで、この値の可能性があることは想定しておきます

 

 

DM100と異なる条件下で算出した場合

ポメラの公称動作時間と、連続動作時間の乖離(かいり – かけ離れること)は2倍にも及びます。これを一般的な感覚に近づけるために連続動作時間で記載するように、連続動作時間を記載するようにマニュアルの表記を変更したのかもしれません。

そうすると、DM100の計測方法に表現しなおすと36時間動作となります。この場合、DM100の1.2倍の動作時間ということになります

 

 

結局どっち?

DM200の実機‥‥早く来てほしいですね(汗)。この推定は、結局実機で検証するのが一番早いです。もしこの記事を閲覧しているあなたがまだ実機を購入していなければ、以下のリンクから購入することができます

 

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今回は、発売前の推定ですので両方の想定で計算し検討します。

 

 

総充電容量は何mAhか?

さて、DM200のバッテリー容量は何mAhなのでしょうか。これもDM200の実機の分解レビューが出てくるまで待たねばなりません。

しかし、充電用のUSBアダプターが5Vの1.5A出力で5時間後に満充電されることが分かっています。基本的に充電にかかる時間は満充電に近づけば近づくほど長くなります。

この時、充電効率を

5 × 1.5A × 5h × (1 ÷ 伸長率)

と想定します。伸長率(充電が満充電に近づくにつれて間延びする時間の割合)を170%とすると、推定される容量は22,059mAhとなります。この時の伸長率は推測に過ぎず、私の経験則に基づくのみであるため、高い信ぴょう性はありません。

ですので、今回の推定においては22,000mAhの前後3,000mAhの値(19,000mAh、25,000mAh)も同時に推定することで信ぴょう性を高めるものとします

 

DM200の1時間当たりの消費電力を推定する

以上の条件をもとに実際にDM200の1時間当たりの消費電力を推定します。なお、この時の変換効率は0.7を想定します。これはバッテリーの推定ではある程度一般的な値だと考えられるためです。

実際に計算した結果は以下の様になりました。

DM200の消費電力を推定。DM100の10倍、若しくは20倍の消費電力であると考えられる
DM200の消費電力を推定。DM100の10倍、若しくは20倍の消費電力であると考えられる

推定結果

  • DM200は消費電力→7Wh~8Wh、又は3.5Wh~4Wh程度とみられる
  • DM100の20倍、又は10倍程度に消費電力が増加しているとみられる

 

DM100とDM200の消費電力を比較する

やはり、DM100の省電力性は目を見張るものがあります。そして今回の推定ではDM200はDM100の10倍から20倍にも及ぶ電力消費量になった可能性が示唆されました。

ただし、今回の推定はあくまで「推測にすぎない」ということを忘れないでください。また、消費電力量が増えたからといってそれが悪いことではなく、パソコンなどと比べてもかなり低い消費電力であることは間違いありません。

 

 

推定したDM200の消費電力をRaspberry Piの各種モデルと比較してスペックを想定する

Raspberry Pi(ラズベリー・パイ、https://www.raspberrypi.org/)という製品をご存知でしょうか? これは低価格・小型の組み込み用のボードセットであり、基本的には25$~35$程度の価格入手可能です。ただし、日本では更に関税や輸送費の関係で5$~10$程度増えて、3,000円~5,000円程度が相場になっています。

今回求めた消費電力と、Raspberry Piの消費電力とを比較することで、DM200のスペックを予測してみたいと思います。ただ注意してほしいのは、これはあくまで参考程度ということです。Raspberry Pi以外にもArduino(アルデュイノ、https://www.arduino.cc/)という有名なボードセットも存在するうえに、その他にも色々な会社のボードセットが存在するからです。

また、今回Raspberry Piで比較する理由は、私がRaspberry Piでテキスト専用機を実際に作った経験があるためです。このRaspberry Piを用いて、単三乾電池4本で6.5時間の連続駆動をする7.5inchカラー液晶搭載の環境を構築することは可能でした。

こうした経験から、DM200のスペックをRaspberry Piのボードセットの性能と比較することで推定してみたいと思います。

 

 

Raspberry Piの各種モデルの性能表

以下の画像(及び興味がある方は当該のブログ)を参照してください。

http://littlewing.hatenablog.com/

Raspberry Piの各モデルの性能。「http://littlewing.hatenablog.com/entry/2016/01/26/135043」のページの一部を使用して作成しています。
Raspberry Piの各モデルの性能。「http://littlewing.hatenablog.com/entry/2016/01/26/135043」のページの一部を使用して作成しています。

<<<littlewing(購入可能なラズパイ比較(2016年7月)Pi 3 Model B/Pi Zero/Pi2 Model B/Pi Model B+)より引用

 

この表をもとに消費電力が近しいものを探します。また、ここに掲示されている消費電力には、Wi-FiやBluetooth、ディスプレイの消費電力が加味されていないことに気を付けます。

 

Raspberry Piの各種モデルと比較し、近しいスペックを推測する

また、ポメラDM200の開発は少なからず2016年1月より前であることは明確(マニュアルの日時が2016年1月)であるため、それ以降に発売されているRaspberry Pi Zeroと、Pi3は除外します。

そうすると、必然的に

スペックは以下の二つが妥当なのではないかと思われます。

  • 18時間動作する場合は「Raspberry Pi Model B+」
    • CPU:シングルコア700MHz
    • RAM:512MB

 

  • 9時間動作する場合は「Raspberry Pi2 Model B」
    • CPU:4コア900MHz
    • RAM:1GB

 

ただし、テキスト編集専用機であることを考えると、「Raspberry Pi Model B+」程度のスペックで十分であると考えます。すると、18時間連続駆動の可能性は残されるかもしれません。これは、あくまで願望になってしまいますが。

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まとめ

さて、ここまで長い記事を読んでいただきありがとうございました。今回の内容は好きな人しか読めないような記事になってしまった気がする点は心残りです。

されど、今回の推定によって、
「やはりスペックアップによってDM200は乾電池をあきらめざるを得なかったのではないか」と想像するには十分な結果となりました。乾電池で今回の仕様を満たそうとすると、最低6本(連続動作時間9時間の場合)、最悪12本も必要になる(連続動作時間18時間の場合)のだと分かるからです。

またさすがに、100gに満たない重量増加で非難が巻き起こるポメラ界隈ですので、乾電池は採用できなかったのではないでしょうか。そしてそのおかげでコイン電池を買い換えて交換する必要もなくなりました。

もちろん、使用感の悪い箇所をチューンナップしたマイナーチェンジモデルを廉価で出してほしいという意見もとてもよくわかります。ただ私は今回の変更は結構好意的に受け止めています。アウトライン編集が開いて4.5秒程度で使えるようになるというのは、とても画期的なことだと感じているからです。

本当に、実機が来るのがとても待ち遠しいです。


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    Ganohr

    https://twitter.com/garnot1https://twitter.com/ganohr私は小学4年からプログラミングを初め、ITエンジニアとしても10年の実績のある個人SEです。ハンドルは「ガノー」で、通常の綴は「Garnot」です。「Ganohr」はガノーという音と、「Gan=ガン(目)、Ohr=オール(耳、ドイツ語)=目と耳」という意味を込めたものです。目と耳に届く情報を大切にしたい! 目と耳で楽しめるゲームやコンテンツを作りたい、発信したい!そういう思いで当サイトを運営しています。

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