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【DM200】UTF-8、新型ポメラが扱える記号の一覧

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待ちに待ったDM200。 http://www.kingjim.co.jp/ より引用。
この記事の所要時間: 351

ポメラDM200(キングジム)は、前機種のポメラDM100の扱えるShift_JISに加えて、UTF-8が扱えるようになり、多くのテキスト編集を行っている人々から支持を集めており、前機種からの重要な進化のポイントと言っても過言ではありません。

扱える漢字に関しては、新型ポメラ発表会のキングジムの発表にて、「JIS第三第四水準の漢字を使用できる」と明言されています。

しかし、「では扱える記号がどう変わったのか?」は不明瞭な点がありました。

これは、ポメラDM200ではモリサワフォントの「UD新ゴ」(ゴシック体)、「UD黎ミン」(明朝体)が扱えるのですが、同じくUnicodeに対応したWindowsで標準搭載されているMS UI Gothic(ゴシック体)と比較することで、扱える記号の違いを調査しましたのでここで公表します。

なお、この記事は少々専門的なことを扱いますので、時間のない方や専門的な内容が不要な方は、今後のためにこの記事はブックマークしておいて、概要のみをお読みいただいければ幸いです。

概要

ポメラDM200で扱える記号を、搭載されているUnicodeの文字パレットと、Microsoft IMEの文字パレットにてMS UI Gothic(Unicode対応フォント)の収録記号を目視で比較検証し、相違のある個所を着色することで図示しました。

その結果、ポメラDM200では使用できない多数の文字・記号が存在することが分かりました。

一般的に用いる重要な意味のある「™(TM、トレードマーク)」記号がサポートされていなかったり、「〄(JISマーク)」マークも使用できなかったり、改行記号として使用されることのある矢印記号「↲」がサポートされていなかったり、単位記号である「㌅」(インチ)や、「㎛」(μm、マイクロメートル)などに対応していないなど、多数の問題がありました。

これらはほんの一部で、大多数の記号がサポートされておらず、また基本的に外国語の文字は使用できず、Unicodeのほんの一部の文字セットのみしか使用できないことがわかりました。

概ね、Shift_JISにて使用できる文字に、一部の記号を選択的に追加したのみに留まるようです。

したがって、ポメラDM200を使うことで、外国語(漢詩、ハングル、アラビア語、etc)を日本語と混在させた小説や論文が作成できるわけではないことが分かりました。

また、数学関連、電気工学等で用いられる単位・記号に関しても大部分が省略されており、高等論文の用途にも不足する恐れが懸念されました。

また点字用(ブライユ領域)は、6点字・8点漢点字共に搭載していませんでした。

これはいうなれば、パソコンなどで作成したUTF-8の文章をポメラにいれて持ち運び、執筆するときに問題をきたすということです。

ポメラでは、このような表示できないUnicodeの記号をすべて「?」(ハテナ記号)で表示してしまうため、もともとが何の記号であったかは分からなくなります。

されど、例えば最近絵文字として使用頻度の増えた「☀」(太陽)のようなものや、「☑」(チェック記号)などに対応しているため、DM100とは確かに表現の幅は広がっていました。

従って、DM200のUnicodeの対応としては、小説を執筆し、一部に特殊な記号をアクセントとして使用するといった用途を想定されているのではないかと推測されました。

では、次節以降で、実際のどの記号がポメラDM200で使用できて、使用できないかをとりまとめるものとします。

DM200とMS UI Gothicとの比較検証結果

それでは、検証結果を掲載します。

このとき、背景が  色の場合、ポメラDM200で使用できない文字を示しています。

更に、背景が  色の場合、ポメラDM200で使用できないが、使用できた方が良いのではないかと思われる文字を示しています。

また、背景が  色の場合、MS UI Gothicでも、ポメラDM200でもどちらも使用できない(Unicodeで未定義も含む)を示しています。

そして、ポメラDM200では、コード表において、横一列全体が未搭載の文字である場合、その行字体が非表示となっています。これでは、何が未対応なのか分かりにくいため、この表ではあえて未対応のものも表示しています。

マルチ言語用の領域は、ポメラDM200が広範囲に渡って未対応であるため、この表にも載せていません。ポメラは基本的にラテン語(アルファベット、キリル他)以外を使用する多言語の表現はできないと考えてくださってかまいません。

※この表は、手作業且つ目視での抽出と着色による分類を行っているため、相違点がある可能性を否定できません。この情報を使用する際は、自己責任でお願いします。もし誤りを見つけた際は、この記事のコメント欄にでも報告して頂ければ幸いです。

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ページ1(00A0~0150)ラテン語他

utf8_001_00a0~015F

ページ2(0160~02A0)ラテン語他

utf8_002_0160~02AF

ページ3(02B0~03C0)アクセント記号他

utf8_003_02B0~03CF_2

ページ4(03D0~2040)キリル・感嘆符他

utf8_004_0400~204F

ページ5(2050~21D0)ローマ数字・矢印他

utf8_005_2050~21DF

ページ6(21E0~22A0)矢印・数学記号・括弧他

utf8_006_21E0~22AF

ページ7(22B0~24F0)オプション・丸文字他

utf8_007_21B0~24FF

ページ8(2500~2610)罫線文字・絵文字他

utf8_008_2500~261F

ページ9(2620~3030)絵文字・点字・部首他

utf8_009_2620~303F

ページ10(3040~30F0)かたかな・ヒラガナ

※このページには記号は存在しませんので省略します。

ページ11(3190~3330)略記・丸文字・単位他

utf8_010_3190~333F

ページ12(3340~33F0)単位・日付用他

utf8_011_3340~33FF

※3340以降は漢字領域のため省略

最後のページ-2ページ(E000~E050)ポメラ用

このページは、「ALT+↓(下キー)」をずっと押して文字パレットの最後を表示し、「ALT+↑(上キー)」を二回押すことで表示します。このページのE000~E050は、機種毎に拡張したコードを定義する箇所です。要するに、これはパソコンでは表示することができません。

utf8_013_e000~e050

最後のページ(FE40~FFE0)半角カタカナ他

このページは、「ALT+↓(下キー)」をずっと押して、文字パレットの最後を表示したページです。

utf8_012_FE40~FFFF

今回の情報の活用

今回の検証結果は、ポメラDM200では「似た字形なのに表示できる記号と表示できない記号」が多数存在するため、パソコンで作成・編集したUTF-8の記号入りのテキストが、正しくポメラDM200で表示・編集できない可能性を指し示しています。

そのため、パソコンでUTF-8のテキストを作成する際に、先の検証結果を用いて、ポメラでも使える記号のみを使用することで、双方向で編集する際の記号の文字化けを防止することができます。

例えば「〒」(郵便記号)の別記号である「〠」はポメラでもパソコンででも表示編集可能ですが、「〶」(○印の中に〒記号が含まれた文字)は、「?」になって表示されてしまいます。

ちなみに、記号が「?」になった状態でポメラDM200で上書きをしても、パソコン上で開きなおしてみると特に問題なく表示されますので、そこまで身構える必要はありません。

ただし、表示できないコードが「?」で表示されている場合に、それが単なるハテナの記号なのか否かが分からないため、問題が絶対に起こらないとも言い切れません。もし、これをポメラだけで識別したい場合は、識別したい「?」の前で「?」(ハテナ)記号を入れて検索をして、その識別したいものが検索されるか否かを用いて判別できます。検索でその文字が引っ掛かった場合、それは表示できないコードではなくハテナ記号であることが確定します。

ページ番号を活用して記号を入力する

先の検証結果にて、各項目に「ページ番号」というものが付けられています。これは、私が今回の解説用につけた情報であり、ポメラでUnicodeの記号を使用する際に用いることができます。

この方法は簡単です。

まず、上記の結果から自分が使用したい記号で、背景が白色のものを探します。次に、そのページ番号をメモします。そして、ポメラDM200の「メニュー⇒検索/入⇒文字パレット」として文字パレットを表示したのち、一番上の文字コードを「00A0」に合わせます。これがページ1です。

その後、メモしておいたページ数が2なら、「ALTキー+↓(下)キー」を同時に一回だけ押して、ページを一つ進めます。この「2ページ目」に目的の記号があるはずですので、その記号を選択して「⏎」(エンター)キーを押してください。

文字コードを使用して記号を入力する

ページ番号を用いた表現は、ポメラだけで記号を入力する際に、凡その記号の場所を覚えられるように配慮した表現方法だったのですが、目的の文字が定まっているなら直接文字コードを使用して入力した方が早いです。

先述の手順で文字パレットを表示させ、使用したい記号の文字コードを直接入力するだけで済みます。

最後に

ポメラDM200はUTF-8の採用により、扱える漢字の量が格段に増加しました。また、確かに記号類も増えました。しかし、記号類に関してはパソコンにだいぶ劣っていました。

文字を表現するための一番大切なコードにおいて、記号とはいえかなりの部分が妥協されて収載あれている印象を受けました。言語・数学・理科系において、いわゆる専門的な事柄を書こうとする際に、多少なりとも制限をもたらしてしまうことになり、この点は残念な結果であると感じました。

もしも、ポメラDM200でUTF-8でファイルを開いてやけに「?」が目立ったら、その時にでもこの記事を思い出して頂ければと思います。

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